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阪神・淡路大震災 から26年~記憶を後世に語り続けながら

日本全国では、1年間に人が感じられるような地震が1500回も発生しているそうです。つまり、平均すると、1日に5回です。それでも、日常の中の普通の出来事と化しているわけではなく、やはり毎回怖いものです。

今回は、1995年1月17日に阪神・淡路エリアで起こった大地震の恐ろしさとその後の復興についてお話したいと思います。

灘区にあった酒蔵

阪神・淡路大震災と呼ばれるこの地震は、朝5時46分、まだたくさんの人が寝ている時間に起こりました。兵庫県の淡路島北部(または神戸市垂水区)沖の明石海峡を震源とし、マグニチュード7.3の超大型地震で、甚大な被害をもたらしました。この地震により、多くの人の人生が変わり、約6千500人もの命が奪われました。

震災で破壊されたJR新長田駅前

阪神・淡路大震災は神戸市内の家屋の多くを破壊し、それだけでなく、阪神間をつなぐ大型構造物である阪神高速道路が倒壊し、その様子は世界中に大きな衝撃を与えました。

阪神高速道路の倒壊と修復

地震は大きな被害をもたらしましたが、神戸は力強く復興の道を歩んできました。現在は、20年以上の時を経て、神戸は美しく、人々が幸せに暮らせる街になっています。しかし、多くの大切な命を奪ったこの出来事を、忘れるわけにはいきません。

上記のきれいになったJR新長田駅前・1999年




この写真は、神戸のランドマークでもあるメリケンパークにある神戸港震災メモリアルパークの写真です。地震がもらした被害が一部そのまま保存されており、震災と被災者の記憶、復旧と復興の記録を後世に語り続ける公園です。




さらに、震災の年である1995年から、「神戸ルミナリエ」という、イルミネーションで神戸の旧居留地エリアの通りや広場を飾るイベントが約1週間にわたり開催されています。このイベントは、阪神・淡路大震災の記憶を次の世代に語り継ぎ、神戸のまちと市民の夢と希望を象徴する行事として、毎年12月に開催される大切な行事です。

素敵な電飾で飾られた元町駅から東遊園地公園までの約1kmの道のりを歩く人はみんな、この出来事を思い、また、夢と希望を与えられていることでしょう。




「神戸ルミナリエ」以外にも、神戸には現代においても震災を感じ取れるものが残っています。地震が起きた瞬間に、多くの時計が5時46分を刻んだまま止まりました。神戸では震災のことを忘れないようにと、今でもその時計が掛けられたままになっているところがあります。以前兵庫県の明石市立天文科学館に掛けられ、日本標準時を指していた塔時計もその一つだったのですが、現在は神戸学院大学に設置され、「時が前に進むように、私たちも前に進もう」という思いが込められ、塔時計は再稼働されています。

マリーナ像・東遊園地



神戸学院大学にある以前日本標準時を指していた塔時計。この時計は地震が発生したときに、止まりましたが、「前に進む」と思いが込められ、再稼働されています。


今年は、阪神・淡路大震災の発生から26年を迎えます。今でも毎年1月17日には、「阪神淡路大震災1.17のつどい」が行われ、地震が発生した5:46に合わせて、犠牲者の方々への黙とうが捧げられます。

「阪神淡路大震災1.17のつどい」



※動画が見れない場合、” “を消して頂いて以下のリンクでご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=7tUOVnX-DTc

神戸はこの阪神・淡路大震災を乗り越え、夢と希望を失わず未来へ向かっていく、強い都市です。この記事で紹介したように、神戸には震災を感じられるスポットがたくさん残っています。是非足を運んでみてください。