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第二の故郷である神戸で子育てと仕事を両立する

日本経済大学 神戸三宮キャンパス
ヴォン テイ ゴック アイン/Vuong Thi Ngoc Anh
ベトナム(2012年4月来日)
日本経済大学/国際流通ビジネスコース

日本に興味を持ったきっかけは何ですか。

日本に興味を持ったのは小学生の時です。ベトナムで人気がある日本の漫画から日本の景色や生活を知り、良い国だと思ったのがきっかけです。そして、個人的に日本語の響きやあいさつ言葉がとても可愛く聞こえて日本に憧れるようになりました。

日本に来るまでの経緯を教えてください。

高校卒業後の進路について考えるタイミングで、ベトナムの大学も考えましたが、いとこが日本に留学する予定だったことに影響を受けて、私も日本へ行くことを決めました。高校を卒業後、まずはハノイの日本語センターで日本語を勉強しました。それから2012年4月に日本へ来ました。来日後も日本語学校に通ってから、日本経済大学に入学しました。

日本で就職した理由は何ですか。

これまで学んだ日本語や通訳の経験を活かしたいと考えたからです。それに、日本は治安が良く、ほかの国より安心して生活できる国なので、こうした大好きな日本で働きたいと思いました。

今のお仕事は何ですか。

大学内で外国人留学生のサポートをする仕事に就いています。具体的な業務としては、ビザの更新手続きや学生証明書の申込みの案内、入試までの準備対応などが大きな仕事となります。留学生の支援はとても大切な仕事だと思っております。

大学には、私の母国ベトナムだけでなく、いろいろな国から来ている学生がいます。どこの国の留学生に対しても公平で分かりやすい指導をすることを意識して働いています。

高校を卒業してすぐ日本に来た私は、外国人に会ったことがほとんどありませんでした。今では、たくさんの国の人たちと交流を持つことができています。その交流を通して、いろいろな国の文化を知る事もできるのでとても楽しい仕事です。

どうやって今の職場を見つけましたか。

大学では国際流通ビジネスを専攻し、授業はすべて日本語です。最初はとても苦労しましたが、先生たちのサポートのおかげで大学を卒業することができました。卒業後の就職先について考えていたころに、日本にいる外国人の手助けをする仕事がしたいと思っていたところ、この大学の職員として働くことを先生に勧められました。留学生として大変お世話になった学校なので、私と同じような立場で勉強している留学生のサポートができているのは、とても嬉しいです。

この仕事を通して、留学生が一番必要なサポートは何だと思いますか。

留学生支援の仕事を通して、留学生が一番必要なサポートは進学・就職に関するサポートだと思いました。毎年、進学ガイダンスの説明会・就職活動の説明会は多いです。しかし、対象学生は教員、日本人事務員より多く、留学生は実際の経験・情報などが聞きにくいと思います。かわりに、先輩と後輩の交流会があったらいいなと思います。

神戸はどんな町ですか。

神戸は海や山があって、気候も穏やかなところが、母国ベトナムのダナンに似ていると思います。

有名な観光地もありますが、賑やかすぎずちょうど良いと感じています。新幹線や空港も近くにあるので国内外へ旅行に行きやすい街です。若い人が多く、優しい人が多いと思います。また、神戸市は子育てサポートがとても充実しているので個人的にとても助かっています。

子育てに関して具体的にどんなサポートがありますか。

私は神戸でベトナム人と結婚して、子供もいます。神戸市の医療制度は充実しているので、神戸で出産する不安はありませんでした。日本には働いている人に対しての産休育休制度があるので、働きながら安心して子育てができるところが女性にとって嬉しいポイントです。

日本に来たいという外国の人には、是非、神戸に来てほしいと思います。実は、私の妹たちや親せきが10人以上も神戸に来ています。私たちベトナム人だけでなくいろいろな国の人にとって暮らしやすいからこそ、神戸には外国人が多いのだと思います。

今後の夢は何ですか。

私の夢は外国人と日本人がもっともっと仲良くなり、勉強だけではなく生活もシェアできるようになって、いろいろな連携をとれるようなコミュニティを作る事です。まずはこの大学の中からそれを実現していきたいと思っています。

日本留学/就職を考えている学生にメッセージ。

日本に住みながら、自分の国と関係のある仕事ができれば外国人にとって、とてもうれしいことです。神戸は外国人の就職先が多いので、働けるチャンスがたくさんあります。また、はじめて外国で生活したり、仕事をすることに不安を感じる人もいます。そのように感じている人たちには神戸なら安心して仕事を始められるということを伝えたいです。

私が日本に来た頃は生活情報を集めることにとても苦労しました。でも今は、毎日の生活で困ることはほとんどありません。なぜならば、神戸で生活している外国人コミュニティが充実していて、SNSでは日常のお役立ち情報やお仕事の情報もたくさんあるからです。いろいろな国の人たちのコミュニティで自分の国の言語で情報を見つけることができます。

実際、わたしは日本に来てから9年たちましたが、ベトナムに帰りたいと思ったことはありません。神戸は私の第二の故郷と感じていて子育てをしながら仕事をして充実した毎日を送っています。皆さんにとっても神戸が第二の故郷になる事を願っています。
※このインタビューはWORKin KOBEの内容を転載しているものです。該当ページのリンクはコチラです。