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3分で分かる!日本留学に必要な試験

「日本へ留学に行きたいけれど、第一歩としてどの試験の準備をしたらいいかよくわからないです……」、こうしたお悩みを抱えている学生も少なくないでしょう。学校によって求められる試験は異なりますが、大きく分けて「日本留学試験」と「日本語能力試験」、「英語資格試験」、「学校の入学試験」の4種類があります。これらの試験は一体どんなものなのか、一緒に見ていきましょう!



1. 日本留学試験(EJU)
日本留学試験は、日本学生支援機構(JASSO)が行っている、日本の大学等への進学を希望する留学生向けの試験です。日本の大学等で必要な日本語力と基礎学力が求められます。現在、900校近くの学校(大学、大学院、専門学校を含む)が日本留学試験の成績を入学選考の基準としています。日本への留学にあたって、一番多く求められる共通試験とも言えます。日本留学試験は年に2回行われ、日本国内だけでなく、アジアを中心とする14の国と地域でも受験できます。

・試験日程
出願時期 試験時期 成績発表
第1回 2月~3月 6月 7月
第2回 7月 11月 12月

受験科目は日本語と数学、総合科目、理科の4科目があります。大学の場合、文系は日本語、数学(コース1)、総合科目で、理系は日本語、数学(コース2)、理科2科目が一般的です。学校によって、受験科目が違うので、学校の募集要項をきちんと確認してください。

出題言語は日本語と英語があり、出願の時に選択できます。ただし、日本語科目は日本語のみの受験となります。また、留学試験の受験回数に制限はありませんが、成績の有効期間は2年です。出願する前に、成績の提出可能期間を確認しておいた方が良いでしょう。

・受験科目
科目 詳細 満点 受験時間
日本語 記述(作文)
読解、聴読解/聴解
記述50点
読解、聴読解/聴解400点
125分
数学 コース1、コース2 200点 80分
総合科目 日本地理
日本/世界近代史
日本政治/経済/社会
200点 80分
理科 物理、化学、生物 200点 80分

多くの場合、海外在住の方でも、基本的には学校の入学試験を受けるために、来日が必要です。しかし、一部の学校は日本留学試験を利用した「渡日前入学許可」という制度を設けています。この制度によって、受験生は自国にいながら、入学選考を受けることができます。

すなわち、日本留学試験の成績と高校の成績などの書類選考(現地試験を実施する学校もあり)に通過すれば、日本に来なくても、入学許可をもらえるということです。海外にいる外国人留学生にとっては、非常に便利な制度です。「渡日前入学許可」制度を使用している学校は、こちらを確認してください。

また、日本留学試験の成績で奨学金を申請することもできます。これは、「留学生受け入れ促進プログラム予約制度」という奨学金制度です。日本の大学(学部)、短期大学、高度専門学校などに入学する予定の私費外国人留学生を対象としています。

奨学金は月に48,000円で、一年間支給します。申請するなら、日本留学試験の受験願書の「留学生受け入れ促進プログラム予約制度」という項目にチェックを入れることをお忘れなく!

日本留学試験
日本留学試験出願方法
入学試験に日本留学試験を利用している学校


2. 日本語能力試験(JLPT)
日本語能力試験は、日本語を母語としない人の日本語能力を測定する試験です。入学基準として使う学校は比較的少ないです。最上級のN1から最下級のN5まで、5つのレベルに分かれています。入学選考に用いる場合、N2以上の資格を求める学校が多いです。この試験は年に2回行われ、世界87の国と地域でも受験できます。

・試験日程
出願時期 試験時期 成績発表
第1回 4月 7月 9月
第2回 9月 12月 翌年2月

試験科目は聴解、言語知識(文字、語彙、文法)、読解の3科目があります。日本語のリスニングとリーディング能力をメインに測定する試験です。3科目を合わせて満点は180点となりますが、各科目に合格基準点があり、3科目の合計点数が80~100点程度で資格を取得できます。(レベルにより異なります)

・各レベルの点数と試験時間
レベル 満点 合格点 合計時間
N1 180点 100点 170分
N2 180点 90点 155分
N3 180点 95点 140分
N4 180点 90点 115分
N5 180点 80点 90分

日本語能力試験




3. 英語資格試験
日本語のほかに、TOEFL、TOEIC、IELTSなどの英語資格試験の成績を入学選考の一環として求める学校もあります。英語プログラムで入学する場合はもちろん、日本語プログラムで留学する場合も、名門大学では英語能力が求められます。

また、英語資格試験ではなく、大学独自の英語試験を設ける学校も存在します。英語資格試験は多岐にわたっているので、事前に出願できる試験の種類、点数、成績の提出可能期間などの募集要項を確認することも大事です。


4. 学校の入学試験
前述した「日本留学試験」、「日本語能力試験」と「英語資格試験」は、書類選考のため、事前に受けなければならない試験です。書類選考を通過した後、多くの場合、学校の入学試験を受験する必要があります。

入試内容は多岐にわたっており、一概には言えないですが、主に3つに分かれています。国語や英語などの基礎科目と専門科目を含む筆記試験、日本語のライティング能力と論述能力を測る小論文/作文、口述試験/面接です。試験の内容に関しては、各学校のWEBサイトに過去の入試問題が掲載されていますので、参考にしてみてください!


以上は日本留学に必要な試験のまとめでした。学校によって求められる試験も異なるので、学校の募集要項を必ずチェックしてください!また、受験計画を立てる際に、学校の出願期間と成績発表期間にすれ違いがないかを確認することも重要です。早めの準備を心がけましょう!皆さんが希望の学校に留学できるよう、心から応援しています!